ここではUTM導入の際に知っておきたい、アプライアンス型とクラウド型の特徴やそれぞれのメリット・デメリットを紹介しています。
UTMには、物理的な機器で提供されるアプライアンス型とクラウド上でUTMの機能を提供するクラウド型の2つの提供形態があります。導入時には両者の違いやメリット・デメリットをよく理解しておくことが重要です。
社内ネットワークと外部ネットワークの間にUTMの機器を設置するものです。物理的な機器を必要とするため、場所の異なる拠点が複数ある場合は、拠点ごとに機器を用意する必要があります。機器に何らかの不具合や障害が出た場合には、内容にもよりますが現場に行かなくてもリモートで初期対応ができるようになっています。
アプライアンス型は導入する際に初期コストがかかりますが、クラウド型のようにサービス利用料金という名目で月額費用がかかり続けることはありません。そのため長期的に見るとコストが低くなるのがメリットです。
UTMはIPSやアンチウイルス、ファイアウォールといった複数のセキュリティ機能が集約されています。そのため個別に導入するよりも人員も少なくて済み、保守や運用など管理コストを削減できるメリットがあります。
アプライアンス型は拠点数に応じてUTM機器が必要になるため、新たに拠点を追加されると導入コストも増加していきます。どこかの拠点でUTM機器が故障しても全体がダウンすることはないですが、コスト面ではマイナスです。
機器のメンテナンスは個別に必要になるため拠点数が多いと管理も大変です。ただメーカーのサポート体制にもよっては、必ずしも現場対応は必要ではなく、リモート保守が可能。ある程度のメンテナンス作業はそこでできます。
社内ネットワークと外部ネットワークの間にUTMを置くという点は、アプライアンス型と同じです。ただし、クラウド上にUTMがあるため、拠点が多くなっても物理的に機器を増やしていく必要はなく、UTMサービスを利用するという考え方になります。社内にUTMの機器は不要ですが、サービスの利用契約を結ぶ必要があります。
クラウド型はアプライアンス型と違って、機器そのものの点検や保守・メンテナンスはサービス提供者側で行うためハードウェアの管理が必要ありません。機器の故障時の対応も、利用サービスの中に含まれています。
アプライアンス型は、物理的にUTMの機器を各拠点に設置して社内サーバーや周辺機器などと接続しなければなりませんが、クラウド型はそうした手間がなく、すぐに開始できるため導入までの時間を短縮することができます。
クラウド型は、機器を購入したり社内に設置しなくてよいので初期費用を抑えることができますが、月々のサービス利用料金がかかります。そのため、長期間使い続けるとアプライアンス型よりもトータルコストは高くなります。
クラウド型はすべての拠点のセキュリティ対策をクラウド上にあるUTMが担うことになります。したがってUTMが万が一故障した場合には、外部からの攻撃を受けて社内全体に影響を及ぼしてしまう可能性があります。
アプライアンス型もクラウド型もそれぞれメリット・デメリットがあります。どちらを選ぶかは、導入後の管理は自社で行うのか、できるだけ身軽にして外部に任せるかなど運用方針によって判断することが必要になります。
アプライアンス型とクラウド型のどちらにするかは、UTM提供会社のサービス内容や会社の規模も判断基準の一つになります。そこで、このサイトでは企業規模別に見たおすすめのUTMをピックアップして紹介しています。
~20台でおすすめ |
~100台でおすすめ |
~200台でおすすめ |
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会社名 |
サイバーゲート |
コニカミノルタ |
アルテリア・ネットワークス |
初年度 |
【アプライアンス】 |
【アプライアンス】 224,840円 |
【アプライアンス】 |
サポート |
•電話サポート |
•遠隔操作サポート |
•遠隔操作サポート |
提供形態 |
アプライアンス
クラウド
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アプライアンス
クラウド
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アプライアンス
クラウド
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※金額はすべて税込み。2021年9月時点で「UTM」とGoogle検索してヒットした上位25社から、料金が表示されていて、UTMの対応規模のなかでもっとも価格が安い会社を選出。